2010年7月20日火曜日

ロックマン2 Dr.ワイリーの謎について語ろう

ロックマン2 Dr.ワイリーの謎について語ろう。ロックマン2は1988年にカプコンから発売されたアクションゲームである。横スクロールアクションゲームの礎を築いたゲームは1985年に発売されたスーパーマリオであるがロックマンというゲームはそれを大きく塗り替えた。

大きな相違点は相手のボスを倒すとそのキャラクターの能力を自分のものにすることができるという点である。そしてそれぞれのボスキャラクターにには弱点があり、ボスキャラクターを倒す順番に戦略が生まれる。ゲームシステムをデザインするときに、常に根幹にあるべき部分としてはプレーヤーにたいするポジティブなフィードバックをどうつくるかという点である。

先に上げたスーパーマリオで言えば、何ステージまでクリアできたかという点である。ドラゴンクエストであればレベルアップによりキャラクターが強くなるという点である。 ドラクエ2の発売は1986年であり、初代ロックマンは1987年に発売されている。そういった意味でキャラクターが強くなるというゲームの基板は既に出来ていた。RPGとアクションゲームをどのように組み合わせるか、という難点を上手くクリアしたゲームがロックマンである。

単純にキャラクターのHPが増加するのではなく、キャラクターに新能力を身につけ指せるという解決策は見事としか言いようがない。無限に強くなる仕組みではないのでゲームバランスを壊さず、あくまで戦略の部分はプレーヤーに委ねている。相手キャラクターの解決策を試行錯誤しながらクリアしていくのである。その試行錯誤に面白みがあるのである。一方で難易度調整が難しくなる。Eカンの登場や2コンを使った裏技という解決策が正しかったのかは分からないがギリギリのラインでクリアしていると個人的には感じている。

ただし、現代であれば攻略サイトがすぐ作られてしまう。考えながら答えをトライアンドエラーで探す事ができない。こうした時代においてプレーヤーにどのように余白を提供するかは未だに大きな課題であるといえる。時間効率や最強を求める因果からどうやって現代ゲームは逃れる事ができるのだろうか。僕個人としてはゲームのゴールは人生のゴールと同じく、正しい正解が無いということを再認識する必要があるのではないかと思う。

少し話がそれたが、ロックマン2は1980年代のおわりに登場した革命的ゲームのひとつであることは間違いない。そしてそれは常にプレーヤーの余白を考えていた。ロックマン2からボスキャラクターの一般募集が行われたのも偶然ではない。(リアルタイムの人たちはこぞって応募した記憶がよみがえるかも知れない) プレーヤーの余白を最大限に活かすゲーム設計をアクションゲームで行うのは至難の業だ。ロックマンは爽快感や自己満足を無限に与えるだけがゲームデザインではないということを痛感させてくれるゲームだった。

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